アメリカの人工着色料たっぷりなお菓子との付き合い方

10月はもっぱらハロウィン一色!アメリカではここからサンクスギビング、クリスマス、バレンタインデーまでイベントが続き、街中が色めくとともにカラフルな”Special Treat”(特別なお菓子)がいつにも増して店頭に並びます。

さらに、バースデーケーキ!これまで友人や息子の友達のバースデーパーティーに何度も参加してきましたが、毎回その鮮やかなカラフルケーキには度肝を抜かれます。

アメリカではお菓子やバースデーケーキなど分かりやすいものはもちろん、様々な食品や医薬品にも人工着色料は隠れており、当たり前のように使用されているということをご存知でしょか?

今回はそんな着色料大国とも言えるアメリカでの生活の中で、日々直面する”Artificial Colors=人工着色料“についての解説とうまく付き合っていく方法をご紹介します。

アメリカの着色料事情

日本人からするとアメリカのカラフルなお菓子を見た時、まず体に悪そうと直感で思うかもしれませんが、まさにその直感は正しいのです!では実際にどのように体に悪いのか、人工着色料の正体を暴いていきましょう。

  • 着色料の原料は石油:ガソリンやディーゼル燃料、アスファルトにも使用される原油に由来する化学物質を使用して作られる。
  • ヨーロッパなどでは禁止・規制されている: アメリカFDAは食品、医薬品、化粧品に使用することを許可している。
  • 子どもへの影響: ADDやADHDなど子どもの行動上の問題の増加を引きおこし、学習能力にも悪影響を及ぼす。
  • 健康被害:発がん性があることが確認されており、喘息や皮膚の発疹、偏頭痛、アレルギーなどの健康問題に関連している。

実はアメリカでは過去50年間で食品に使用される人工着色料の量が500%も増加したそうです。さらにそれに伴い、多くのアレルギーや免疫疾患が報告されています。

これだけ人工着色料が人間にとって悪影響だということが分かっているのにも関わらず、いまだアメリカでは当たり前のように使用され、スーパーへ行けば人工着色料まみれの商品が溢れかえっています。

人工着色料はこんなところに隠れている

ハロウィンで配られるお菓子やクリスマスなどのホリデーシーズン、イースターやバレンタインのイベントに欠かせないチョコレート、クッキー、キャンディには必ずと言っていいほど使用されています。

また、スーパーに並ぶバースデーケーキはもちろん大袋のお菓子、特にチョコレート、グミ、キャンディなどは見た目でも分かる通り、100%人工着色料が使用されているのです。

最も恐ろしいのは、それらは主に子ども達がターゲットになっているということ。残念ながら子ども用のドリンク、シリアル、アイスキャンディ、スナック、学校のランチにまでほぼ入っています。

そして、ジャンクフードやお菓子などいかにも人工着色料が入っていると分かるもの以外で、見た目ではあまり分からないけど実は隠れている食品(メーカーによる)もあるのです。下記にリストアップしました。

  • マック&チーズ
  • シリアル
  • サンドイッチ用ブレッド
  • ドレッシング
  • バルサミコ酢
  • 電子レンジで作るポップコーン
  • ピクルス
  • バニラアイス
  • ガム
  • ヨーグルト
  • サーモン
  • エナジーバー
  • スポーツドリンク(これは分かりやすい)
  • ジャム
  • 保存加工されたフルーツ
  • スープ

日本の人工着色料事情

「アメリカって相当やばいね」思った方、、、確かにアメリカは人工着色料のオンパレードですが、実は日本でも結構使用されているのです。(ヨーロッパで禁止・規制されているだけで日本もアメリカと同じように許可されている。)

実は小学生の頃、夏休みの自由研究で食品着色料について調べたことがあるのですが、特に子どもが大好きな駄菓子などにたくさん使用されていた記憶があります。日本でよく人工着色料が使用されている食品リストをご参考ください。

  • 清涼飲料水
  • 菓子類
  • 氷菓
  • かき氷シロップ
  • コーヒー
  • 和菓子
  • 焼き菓子
  • せんべい
  • 数の子
  • つくだ煮
  • 梅干し
  • 紅しょうが、福神漬け
  • ソーセージ
  • 漬け物
  • 海苔のビン詰め
  • 魚肉練り物

お菓子類だけではなく、日本の伝統的な保存食や身近な食品などにも意外と使用されています。アメリカほど鮮やかな着色のものは少ないものの、やはり注意が必要ですね。

子どもが人工着色料に支配されないために

さて、ここアメリカで生活するにあたってパーティーやイベント事に参加するたびにいつも思うのは、いかに子どもに人工着色料を避けさせることができるか、、、笑

大人は十分に距離を取ることができますが、子どもの場合はそうはいかない!イベントでもらえば食べたいだろうし、パーティーでみんなが食べていれば欲しいだろうし、なかなか難しいですよね。

だけど、私は絶対に与えたくない!なぜなら味もたいして美味しくない上、体に害しかないものをわざわざ与える意味もないから、、、特に子どもが小さい頃の食事管理は100%親の責任で、どうにでもなる!!

ということで、アメリカで子育てをしながら、私が実践しているパーティーやイベントで子どもが嫌な思いをすることなく人工着色料を上手に避ける方法を紹介します。

  1. 子どもに体に良くないことを伝える。: 2〜3歳くらいになればこちらの言うこともちゃんと理解できるようになるので、「赤青黄色など明るい色のついたお菓子は食べない方が良い。」ということを普段から説明します。
  2. 別の選択肢を与える。: お菓子なら着色料の入っていないものを選ぶようにして、例えばパーティーのケーキでも種類があるのであれば、「白いクリームもしくは茶色のクリーム(チョコレート)を選ぶ。」ことを教えます。
  3. 着色されている部分は避ける。: 特にバースデーケーキなど切り分けて配られる場合には、カラー部分だけはよけてなるべくスポンジ部分だけ食べるように提案する。
  4. 原材料を確認する。: お菓子やパッケージ食品であれば裏の原材料を見ればすぐに分かります。(アメリカならRed3, Blue1, Yellow6、日本なら赤色2号、青色1号、黄色4号などと表記されています。)
  5. オーガニックならOK:オーガニックのお菓子であればカラフルなものでも天然着色料を使用しているので大丈夫です。アメリカでは特にオーガニックのものを選ぶのが賢明です。

うちの4歳の息子はスイーツに目がなく、パーティーなどでは目を輝かせてケーキが配られるのを待っているのですが、ちゃんと事前に教えていたルールを守れるようになりました。

普段から「なぜ、どうして?」という部分をクリアにし、何度も説明を繰り返すことによって、正しい食事の感覚が身につき、自然と自分の食べる物の選択ができるようになるのだと思います。

アメリカの天然着色料

日本では赤なら紅花、黄ならクチナシの実、緑は抹茶やヨモギ、また野菜からなど天然着色料もよく使用されていますが、アメリカにももちろん天然着色料は存在します。(しかも種類も豊富!)

また、キャンディーやグミなど、どんなにカラフルなお菓子でもオーガニックであれば天然着色料が使用されています。自分で買うのであればオーガニックのものを選ぶようにしましょう。

さらに、バースデーケーキやアイシングクッキーなど手作りしたい場合にも天然着色料は購入することができるのでぜひ参考にしてみてください。(Amazonで購入できるものをリストアップしました。)

*天然着色料

*スーパーフードともいわれる野菜、フルーツパウダー(スムージーなどにも使えます!)

*フルーツや野菜も着色料になる

  • ビーツ
  • かぼちゃ、さつまいも、パイナップル
  • ほうれん草、よもぎ
  • ラズベリー、いちご
  • ブルーベリー、ブラックベリー、紫いも

*スプリンクル(カップケーキ、クッキー、アイスクリームのデコレーションに必須!)

No More! 人工着色料

アメリカに来て日々思うことは、特に「食品」に関して油断ならないということ!笑 日本の感覚は通用しないのはもちろんのこと、ヨーロッパなどと比べてもとんでもない数の添加物が使用されています。

しかし、その一方で一つの食品に関して選択肢がとても多い上に、近年の健康志向の高まりもあり、オーガニックや安全な食品も種類豊富にあるのが嬉しいところ。

なので、自分や自分の大切な人達が口にするものに対して、少しだけ慎重になって正しい選択をするということがより重要になってくると思います。(アメリカでは特に!!)

着色料に関しては、まだまだ人工着色料の方が広く使用されていますが、天然着色料を使用する食品企業も増えてきているので、このままもっと広がることを願っています。

 

 

愛を込めて…

Noriko