アメリカで出産!出産編〜当日から退院まで〜

前回の記事アメリカで出産!妊婦編〜検診とスケジュール〜では、アメリカでの3度の妊婦生活の経験に基づき、妊婦検診や出産までのスケジュールについて紹介しました。

今回は出産編ということで、出産から産後の入院生活、退院までのことを書いていきたいと思います。日本とは大きく異なることばかりなので必見です!

出産は無痛分娩が主流

出産には「自然分娩・無痛分娩・帝王切開」がありますが、アメリカでは過半数の人が無痛分娩で出産をします。無痛分娩は痛みを軽くし、体力の消耗を防ぎ、産後の回復を早めるメリットがあります。

アメリカで無痛分娩が選ばれる理由として、①保険が適用される。②産科専門の麻酔科医が24時間常にいる。③麻酔専門医が行うため、安全性が高いと言われている。④産後の入院期間が短い。ことが挙げられます。

無痛分娩が主流とはいえ、もちろん自然分娩をあえて選ぶ人もいます。私のアメリカ人の友達は自然分娩だったと言っていました。(みんなにクレイジーねって言われたそうですが…笑)

無痛分娩って実際どうなの?

陣痛を和らげるためのEpiduralという麻酔は痛みを感じる知覚神経は麻痺させますが、子宮が収縮する感覚は残るので、いきむことができます。

三度の無痛分娩を経験してみて思うことは、「非常に快適!」ということ。陣痛が激しくなる前に麻酔を投入するので、出産前に一旦寝ることもでき、体力を温存できます。

また、いざ出産となった時にも痛みはほぼ感じないので、医師と会話しながら和やかな雰囲気でお産を進めることができ、一瞬一瞬を楽しむことができます。

出産で痛みを感じると、血管が収縮し、赤ちゃんへ送られる血流が少なくなるそうですが、無痛分娩なら赤ちゃんへの酸素を安定して供給できると言われています。

アメリカには分娩室がない!?

アメリカの産院では”LDR Room”または”LD&R Room”と呼ばれる部屋で過ごします。LDRとは、Labor,Delivery,Recoveryの略で、出産から退院までを過ごす個室になります。

日本では分娩室というものがあり、そこで出産をするイメージかと思いますが、アメリカは全て同じなので、待機する部屋でそのままリラックスした気持ちで出産ができます。

私が出産した病院では”LD&R Room”だったので、出産した後はまた違う部屋へ移動しました。とはいえ、どちらとも同じ雰囲気の部屋になります。また、母子同室で、子の父親も一緒に宿泊するのが一般的です。

へその緒は夫(パートナー)が切る

アメリカでは夫(パートナー)の立ち会い出産が当たり前で、写真撮影や動画を撮る人もいます。ちなみにコロナ禍でも立ち会い出産はOkでした。

今回は上の子ども達の関係で、一人で病院入りし、夫が病院に来るのが少し遅かったため、色々な人に「夫は来るのか?」「あとどれくらいで来られるのか?」などと代わる代わる心配されました。笑

出産立ち会いはもちろんですが、夫の最大の仕事は「赤ちゃんのへその緒を切ること。」我が子とのご対面そして感動の中、早速ドクターからハサミを渡され、チョッキン!

もちろん強制ではありませんが、アメリカでは出産立ち会いをしたほとんどの人がこの子育ての始まりを意味する”テープカットならぬ”へその緒カット”を経験します。

うちの夫も3度経験済み!へその緒は弾力があり、まるでゴムを切っているような感触だそうです。母子を繋ぐへその緒を切ることで、我が子の最初独り立ちを手助けする役割。良い記念にもなりますね!

産まれた子が男の場合

アメリカでは男の子を出産した場合、割礼を受けるか受けないかの選択をする必要があります。これは必ず聞かれるので、特に日本人の場合はあらかじめ夫婦で話し合っておくと良いでしょう。

日本人の感覚からすると「赤ちゃんに痛い思いをさせて手術するなんてかわいそう」と思うところですが、アメリカ的には「痛いことは小さなうちに済ませておいた方が良い」という考えなのです。

そもそもなぜアメリカでは生まれたての赤ちゃんに割礼をするのかというと、上記の理由以外に、性器を清潔に保つため、感染症を防ぐため、衛生的な目的で行うようです。

もし割礼を受ける場合には、退院するまでの間に医師が処置をしてくれます。(そのため産後にどうするのか決定する必要があります。)また、手術をするので、その後のホームケアも大切になってきます。

小さく産まれたら必須!カーシートテスト

退院する時に必須なものは「ベビー用カーシート」車社会のアメリカでは退院する時にはカーシートを持っているか聞かれ、必ずカーシートに乗せて退院します。

またアメリカではカーシートはトラベルシステムといって、車から取り外し可能で持ち運べるタイプのものが主流なので、赤ちゃんを院内でカーシートに乗せてそのまま車まで運びます。

また、小さく産まれた赤ちゃんには”カーシートテスト”というものがあり、このテストにパスできないと退院ができません。赤ちゃんは90分間カーシートに乗せられ、問題がないかチェックされます。

このカーシートテスト、我が家では第一子、第三子が経験しました。 第一子の時は真夜中に連れて行かれて別室でのテストだったので、違う意味で不安でしたが、、、二人とも無事に一回でパスできました。

産後の入院生活

アメリカは産後の入院期間が短いというのは有名な話ですが、実際に出産から24時間、最大でも3日ほどで退院となります。これは医療費が高額なこと、無痛分娩が主流なことが関係しています。

私自身も、第一子は2日で、第二子、第三子の時は出産から30時間での退院となりました。産後24時間で母体の検診から赤ちゃんの検診まで全て行うので、産後ゆっくりする時間はほとんどありません。

また、ドクターやナースはもちろん、ラクテーション(母乳専門)の人や、栄養管理の人、病院のマネージャーなどとにかく入れ替わり立ち替わり人が部屋にやってきて問診や説明などをします。

このようにたくさんの人の訪問があり過密スケジュールな上、出産から退院まであっという間なので、特に何もわからない第一子の時は気持ち的にも忙しかったです。

食事はオーダー式

日本では産後の食事はメニューが決まっており、基本的に和食御膳だと思いますが、アメリカではレストランのようにメニュー表から好きなものを選び、自分でオーダーします。

メニューはもちろんほぼアメリカン!朝食にはパンケーキやシリアルオートミール、昼食やデ夕食にはハンバーガーやピザ、ミートローフなど、デザートにはアイスクリームやブラウニーなどがあります。

味は少し薄味にはなっていますが、なかなかジャンクなラインナップです。笑 出産以外にも2度入院したことがありますが、同じメニューでした。ちなみに家族も一緒にオーダーすることができます。

色々な料理を自分で組み合わせてオーダーするので、栄養管理も自己責任です!選びたい放題となると、ついつい無駄にデザートまでオーダーしてしまいます。笑 私が実際に食べた産後の食事の一例をご覧ください。

朝食
・パンケーキ
・バナナ
・グラノーラヨーグルト
・グレープ
昼食
・メディタリアンプレート(野菜とフムスとピタ、グレープ)
・マッシュドスイートポテト
夕食
・ミートローフ
・マッシュドポテトwithグレービーソース
・ブロッコリー
・ベジタブルスープ
・ディナーロール
・みかん

退院までにやるべきこと

アメリカは産後の入院期間が短いにも関わらず、本当にやることがいっぱいです。また、退院までに必ず提出しなければいけない書類や、やるべき事が3つあります。

  1. 名前を決める
  2. birth certificateとSSNの申請
  3. 小児科の予約

1. 名前はできる限り決めておく

日本では出生届は生後14日以内なので、産まれてから顔を見て決めるという人もいるかもしれませんが、アメリカでは退院までに必ず決めて書類に書かないといけません

アメリカの名付けは○○Jr.など親からとったり、妊婦期間から名前が決まっている人が結構多いです。私も妊娠中、色々な人から「ベビーの名前は?」と聞かれました。

第一子の時には産後も候補の中からなかなか決めきれずにいたのですが、ナースは「急かしてないからゆっくり決めてね!」という割に、名前は決まったか、書類は書いたか何度も聞かれました。笑

2. birth certificateとSSNの申請書類を書く

birth certificateとは出生届のことです。SSNはSocial Security Number(ソーシャルセキュリティーナンバー)のことで、アメリカ国民はもちろん在住者も申請をして個人ナンバーを取得します。

これらを申請するために病院側が書類を用意してくれるので、必要事項を記入して退院までに病院に必ず提出しなければなりません。というより、提出しないと退院ができないのです。

そこで赤ちゃんの名前が必要になるので、退院までに決めないといけないという訳です。フルネームを書いて提出するので、できる限り名前とともにミドルネームもこの時までに決めておきます。

3. 小児科に予約の電話を入れる。

アメリカは分業制なので、出産した病院と赤ちゃんの検診を行う小児科は別になります。小児科医は在籍しているので退院するまでは診てもらえますが、その後は小児科で行います。

そのため産後から退院するまでの間に、小児科に電話をして生後1週間検診の予定を入れなければいけません。担当医や小児科の名前を聞かれるので覚えておきましょう。

また、担当の小児科医については予め探して決めておく必要があります。妊娠中に一度小児科医に予約を取り、面談をして(挨拶する程度です)決定します。この時に何か指示が出される場合があります。

私の場合は、Hepatitis Bは小児科にて生後2ヶ月で打つので、打たないようにという指示がありました。(アメリカでは通常、生後すぐにHepatitis Bのワクチンを打ちます。)

実際に生後すぐにHepatitis Bのワクチン接種があります。特に打ちますか?と聞かれないので注意が必要!流れでそのまま打ってしまいそうでしたが、打たない旨を伝え、紙にサインをしました。

案ずるより産むが易し

アメリカで出産することは分からないことだからけで不安もあり大変ではありますが、まさに「案ずるより産むが易し」 なるようになるし、案外できるものです。

また、産後から退院までやる事がたくさんあり確かに忙しいですが、無痛分娩で出産の負担も軽減される上、大部屋の個室で夫やパートナーの泊まり込みもOKなので、快適に過ごすことができます。

ナースの方々もフレンドリーかつ頻繁に様子を見にきてお世話をしてくれます。第二子の時には、夫は不在で赤ちゃんが夜中泣いていたのですが、担当ナースが助け舟を出してくれました。

「私が赤ちゃん預かるから、ゆっくり寝て休んで!」と言って数時間預かってくれたのです。おかげで寝ることができ、とてもありがたかったです。

出産にはそれぞれのストーリーがありますが、その全てが貴重な経験だと思います。「痛い辛い眠い」のは言うまでもありませんが、できる限り心地よく過ごせると良いですね!

 

愛を込めて…

Noriko