先日、娘が一歳の誕生日を迎えました。1年前に生まれてきた時のことは今でも鮮明に覚えています。もう1歳になったのかととても感慨深いのですが、恐ろしいほど時の流れは早いですね。笑
結局、日本へ行くこともなく1歳を迎えた娘。このような状況なので、秘かに計画していたバースデーパーティーもキャンセルとなり、家族だけでゆっくりお祝いしました。
さて、アメリカでは1歳の誕生日には”スマッシュケーキ“でお祝いするのが近年のブームとなっており、一つの儀式として定番化しております。(日本でも最近は広まってきていますよね!)
長男の時も1歳のバースデーパーティーではスマッシュケーキを用意しましたが、やはりお祝いのメインイベントとなりました。そもそも誕生日とケーキは切ってもきれない存在ですよね!!
そこで、今回はアメリカの1歳のバースデーに欠かせないスマッシュケーキについて、また私自身が実際にどのように用意したかなどを書いていきたいと思います。
スマッシュケーキとは?
スマッシュケーキのスマッシュ(Smash)には破壊するという意味があり、現在ではこの意味の通り、1歳を迎えた赤ちゃんが手で壊しながら食べるケーキということになります。
そして、スマッシュケーキは1歳を迎える赤ちゃんのためだけの特別なケーキなのです。アメリカでは、1歳と同時に”砂糖が解禁”となるので、赤ちゃんにとっては初めての”甘い経験”を味わう瞬間になるわけです。
また、目の前の大きなケーキを手づかみで頬張り、全身が汚れようとも気にせず夢中で食べる姿はとってもワイルドで微笑ましいものがありますよね。
スマッシュケーキは食べるというより、壊してぐちゃぐちゃになりながら楽しむのが醍醐味かと思います。この一歳時の無邪気な姿はプライスレス。写真などに残せばさらに良い記念になります。
最近ではインスタグラムで映えることもあり、カラフルでユニークなスマッシュケーキをたくさん見かけます。大きさも赤ちゃんの顔より大きいものが定番となっています。
実はスマッシュケーキには起源がある!?
アメリカが発祥のスマッシュケーキですが、アメリカで定番となったのもおそらく2000年代に入ってからで、比較的新しいイベントなのです。実はこのスマッシュケーキの起源には二つの説があるので紹介したいと思います。
- メキシコの伝統行事”Mordida”:メキシコでは1歳のバースデーの際、主に両親が赤ちゃんの顔をケーキに突っ込むという伝統行事が行われるそうです。Mordidaとはbiteという意味で、この時に赤ちゃんは初めて食べる事になります。
- 結婚式のファーストバイト:現在の結婚式で行われるファーストバイトは新郎新婦がお互いにスプーンで食べさせるものが定番ですが、ケーキを顔に投げつける儀式を昔はしていたそうです。
どちらもスマッシュケーキに通じるものがありますね!いずれにせよスマッシュケーキのキーワードは、”顔いっぱいにつけて食べること”と”ファーストバイト”ということです。
スマッシュケーキを作ってみよう
アメリカではバースデーパーティーには大勢のゲストを招くことが多いので、1歳のバースデーケーキ(ゲストが食べる用)をオーダーするともれなくスマッシュケーキが付いてくるというお店もたくさんあります。
がしかーし!やはり市販のスマッシュケーキには、大人が食べる一般的なケーキ同様に砂糖や生クリーム、バターなどがたっぷりと使用されています。さらに、カラフルなケーキには着色料が使用されているのです。
アメリカではそこまで気にしない人も多いようです。確かに赤ちゃんが丸ごと全て食べるわけではないので、大丈夫かとは思いますが、気になる方は手作りがオススメです。
土台には何がいい??
土台には食パンを使う人が多いようですが、市販のものよりホームベーカリーなとで手作りする方がより安心です。私も長男の時には食パンを焼いてスマッシュケーキを作りました。
また、個人的には大きな蒸しパンもオススメです。小麦粉や米粉などにベーキングパウダー、水または豆乳で簡単、砂糖も不使用でヘルシーかつアレルギーにも対応しているので、誰でも作りやすいかと思います。
私自身の経験上、意外とトッピングやクリームだけ食べて中のケーキは食べないので、普通にスポンジケーキなどを焼いても良いかもしれません。(後で大人が食べることもできます。)
クリームやトッピングについて
生クリームは油分がたっぷり、たくさん食べると赤ちゃんの胃に負担がかかるのであまりオススメではありません。代わりとしてプレーンのギリシャヨーグルトや水切りヨーグルトがオススメです。
トッピングにはイチゴやラズベリー、ブルーベリーなどのベリー系は食べやすく色も華やかなのでオススメです。その他、赤ちゃんの好きなものをのせても良いですね!
バナナは砂糖の代わりに自然の甘味料となるので、ケーキの中にはさんだり、土台の生地やクリームに混ぜ込んだりします。まさに万能フルーツ。赤ちゃんスイーツの強い味方なのです。
スマッシュケーキを作る時、食べる時のコツ
1. 必ず赤ちゃんが食べたことのある食材を使う:もし初めて食べる食材が入っていて、さらにアレルギーだった場合、大変なことになる可能性もあるので、必ず使う食材は確認して食べたことのあるものを使いましょう。
私もクリームはココナッツミルクで作ろうと思っていたのですが、そもそも食べたことがない上、ココナッツはナッツ類に入るので意外とアレルギーを持つ人もいるようなのでリストから外しました。
2. 必ず汚れることを心得よ:スマッシュケーキを食べたあとには、赤ちゃんは全身がクリームに包まれ、衣装はもちろんテーブルや床は確実にぐっちゃぐちゃになります。自由に食べてもらって簡単に片付けられるように心も環境も準備しておくと良いです。
我が家は床にはカーペットが敷き詰められているので、プレイマットを敷いてその上に座らせてスマッシュケーキを堪能してもらいました。離乳食でいつも使っているハイチェアに座るのも良いですね。
また、衣装が汚れるのが嫌であれば上半身裸で行うのもアリです。今まで参加したパーティーでは上半身裸でケーキを食べる赤ちゃんも多かったです。汚れてもそのままシャワーで流すだけなので簡単です。
3. ある程度楽しんだら終了:スマッシュケーキは赤ちゃんが初めてのケーキと手づかみ食べを楽しむ”儀式”なので、赤ちゃんが一口食べて新しい経験ができたら大成功!写真や動画に収めて撤収すれば、汚れなども最小限に済みます。笑
なので汚れるのが嫌だなぁと思っている方も、予め準備をしておいて、赤ちゃんがある程度楽しんでいたら(泣くもまたよし)終了してしまえば良いのです。全て食べ終わるまで待たなくてももちろんokなのです!!
娘のスマッシュケーキには今流行の○○!
さて、娘のスマッシュケーキには”Giant Cupcake“と言われる大きなカップケーキを用意しました。アメリカのバースデーにはカップケーキも人気でよくパーティーでよく出されますが、こちらは何十倍ものサイズのカップケーキです。
まず土台は型を取り寄せて焼いたのですが、小麦粉の消費量がもの凄いです。結局、使用した小麦粉の総重量は約1キロとなりました。笑 混ぜて焼くだけなので簡単ですが、とにかく小麦粉を大量に使います。
今回のスマッシュケーキは卵や乳製品、砂糖を一切使用しないビーガンカップケーキにしたかったので、フィリング部分がなかなか難しく息子にダメ出しをもらいながら、試行錯誤を繰り返しました。
そして、ついにちょうど良い固さかつ暖かいピンク色のフィリングが完成しました。これは砂糖や着色料を使いたくないという私の執念であります。笑
使用したのは、サツマイモ、ラズベリー、いちご、豆乳です。たったこれだけで、自然の甘さのヘルシーなクリームができるのです。さらに色も可愛いピンク色!(また改めてレシピを載せますね)
食べ物に目がない娘はなんだろう?と恐れることなく、すぐに飛びかかりました。笑 両手いっぱいにクリームをつかんで、豪快に食べていましたよ!まさにWild One(ワイルド)です。
そして、このスマッシュケーキをとても楽しみにしていたのが3歳の息子!控えめながらも娘と向かい合いながらこの大きなカップケーキをはさんで座り、一緒になってスマッシュを楽しんでおりました。笑
ズバリ!一歳の誕生日にスマッシュケーキはやるべき!?
即答で”Yes!!!!!!!”です。一生の中でここまで本能のままぐちゃぐちゃになりながらケーキを食べる瞬間って他にあるでしょうか?この経験は赤ちゃんにとって良い思い出になること間違いなしです。(きっと覚えていないでしょうが、写真や動画で記憶は残ります。)
また、一歳という大きな節目に新しい食べ物に挑戦するたくましさや不安そうな顔、嬉しそうな顔など様々な表情と成長した姿が見られるのがとても良いと思います。
さらに、家族やゲストみんなが笑顔になる楽しい儀式だと改めて思いました。赤ちゃんによって反応の仕方が違うのもすごく面白いです。ちなみに息子が一歳の時は全く手をつけようとせず、じーっと見ているだけでした。笑
日本の1歳の誕生日と言えば、一升餅や選び取りが伝統儀式としてありますが、ぜひスマッシュケーキもリストに加えてみてはいかがでしょう?素敵な思い出になりますよ!
愛を込めて…
Noriko